やってくる地震半端なさすぎで笑えない。最新の防災訓練ってどんなの?

 

僕は災害の防災・減災に大きな関心がある。せっかくなのでこれからくる(と思われている)地震の情報などなどを書こう。

 

今日のところは「南海トラフ巨大地震」「首都直下型地震」の二つにフォーカスを当てよう。比較対象として「東日本大震災」のデータも使う。

 

東日本大震災

2011.3.11.14:16

 

前触れもなくやってきたマグニチュード9.0の巨大地震は不意に東北の人々を絶望の底まで叩き落とした。

想定外の高さの津波は防波堤を軽々超えて、街を壊し人々の命を無慈悲に淡々と奪った。

僕を含め多くの人がその恐ろしさを画面を通じて、もしくは身を以て経験したことであろう。何を隠そうこの地震こそが当時僕が災害研究を志した理由である。

 

では早速統計的なデータ

死者数+行方不明者数(震災関連死含む):22085人(2017/12/7警視庁発表)

住宅倒壊棟数:129391棟(2012/9/11総務省発表)

経済損失:約16兆9000億円(2011/6/23内閣府発表)

改めてとんでもない数字だなこれは。

 

東日本大震災気象庁が推定した中で最大となった岩手県大船渡市を襲った津波高16.7メートルがどれほどやばかったのか、とか

津波火災というものがどうして引き起こされたのか、とか

今どのように復興が進んでいて過疎地域がどれほど大変な現実を突きつけられているか、とか

災害が起きた時国から自治体に送りまくったファックスで自治体がパンクしちゃった話とかとかとかとか、、、、、、書きたいことは尽きないけれどもこの辺の話は明後日から始めるブログ200本のためにとっておこう。てか全部書いたら1日が終わる。

 

というわけでこのデータを比較対象としてこれから書く二つの地震を見てみよう

 

 


南海トラフ地震

30年以内の地震の発生確率は70%と言われている。

 

もはや何と言えばいいのかわからないレベルの被害予想がこれ
死者数:約10〜30万人
住宅倒壊棟数:約100〜200万棟東日本大震災の約20倍)
経済損失:約100〜150兆円
震度分布:
スクリーンショット 2018-12-10 10.57.41.png

ん?これは漫画かな?冗談だよな?といいたくなるが、冗談でもなんでもなくこれは内閣府が出しているデータなのだ。

内閣府が出しているということは、、言い方は悪いかもしれないが「(もちろん最善は尽くすが)このままいけば現状これくらいは死ぬ想定です」ということである。

 

そもそも死者数の予想が10万人〜30万人って振れ幅大きすぎだろう。

それぐらい未知数ということか。

阪神淡路大震災は家屋倒壊と火災・東日本大震災津波と被害の特徴が大きかったが、南海トラフ巨大地震は規模が大きすぎて、家屋倒壊はもちろん火災、そして沿岸部は東日本大震災以上の津波、、、全部くる。

 

しかも震源に近い和歌山県静岡県津波到達予想まで五分もかからないと言われている。凄まじい揺れの後は3、4分でありえない高さの津波がやってくる。

すなわち、地震が来てからさあどうしようでは間に合わない。間違いなく死ぬ。

この地震がほぼ間違いなく来るのだから、早めの対策が当然必要だろう。

 


首都直下型地震

この地震が30年以内に起こる確率も約70%と言われている。

あ、けどこの地震の確率の算出方法はあまり好きじゃないからそれも今度書こう。

 

じゃあさっそく被害予想のデータ
死者数:約2万人
住宅倒壊棟数:約60万棟
経済損失:約100兆円
震度分布:
スクリーンショット 2018-12-10 11.07.16.png

もちろんこのデータも内閣府が出したものである。

南海トラフ地震より人が死なないということに目が行きやすいが、このデータで一番注目して欲しいのは経済損失だ。

南海トラフ巨大地震よりも人的被害や震度は小さいにもかかわらず経済損失は同規模になっている。

日本の経済の中枢で大規模地震が起きるのだからこれは当然の話である。

 

経済損失に加えて、帰宅困難者や交通の混乱でパニックが起きる。イメージとしては東京のあっちこちの駅で渋谷ハロウィンのような人混みが発生する感じ。

もし、もしも死ぬことなく自分が帰宅困難者になると気づいたならば、早急な宿の確保が必要である。と言ってもホテルやネカフェなんてすぐに埋まってしまう。

そこでおすすめはラブホテルだ。冗談でもなんでもなく、僕がもし帰宅困難者になったら一人で行ってもバレない近くのラブホテルを探してそこに泊まる。

 

少し話が逸れたが、この二つの地震をとっても直近30年くらいで日本に未曾有の危機が「巨大地震」という形で訪れて来ることは想像に易い。

 

じゃあ防災に取り組もう!

 

この様な地震が発生した時のための防災訓練なのだが最近は色々面白いものがある。

例えば、首都直下地震で火災が発生した時のシュミレーションをVRを用いて行うもの


防災訓練用VR ~火災避難編~


見るとわかりやすいが、バイオハザードみたいである。

他には、ハザードマップのデータから津波の水害予想をVRで可視化するもの
スクリーンショット 2018-12-10 11.42.05.png

東京都はVRを用いて防災訓練をできるトラック型の設備に億単位のお金を投資したらしい。素晴らしい!

 

これらの防災訓練のいい点は、全て自分ごととして災害を疑似体験できることだ。

この「自分ごと」というフレーズが防災ではとてもとても大切になる。

巨大地震が発生した時は「なんとかなるわww」とか思っている人ほど死ぬ確率が高い。当たり前である。

危機感を持って早い段階で避難行動できる人は地震が来る前から「地震が来る」という未来の出来事を自分に起きることとして、避難経路の確認や避難時に持って出るものの準備ができている。

この地震が来るときの備えをするということも「自分ごと」として地震を捉えることの一つである。

 

まあ要するに、みんな自分ごととして最低限避難場所とその経路くらいは調べておくべきだ!ってことかな。
ちなみにいい感じに地震が起きた時にまずすべきことが

https://kiki-kaihi.com/?p=216

このサイトにいい感じにまとまっている。

ここに書いてあることの中で忘れがちな注意すべきことは避難する時に通電火災対策としてブレーカー落とすことだろうか。首都直下型地震とかでは通電火災をどれだけ防げるかは死者数を減らす上で肝になって来るはずである。

 

 

防災訓練や防災グッズも日々開発されているがまだ足りない。

何しろ地震が起きた時のための技術や制度で改善できることはまだまだある。

地震が来るまでに実現ができなければ意味がないのは事実である。

でも間に合うかわからないからと言って妥協していてはこれから死んでいく人に顔向けができない。

だから、僕はこれまでもこれからも大学の教授や地震の専門家の人に会って話を聞き発信を続ける。ブログもその一環にいずれなっていけばいいと思っている。

 

年末年始を利用して、防災としての技術で改善できるはずだと思っていることについても書こう。今日はこのぐらいでおしまいzzz